難易度 | 作業時間 | 予算 |
---|---|---|
初級 | 10分〜 | 2000円〜 |
チェーンの寿命はメンテナンスで大きく変わります。
チェーン清掃はメンテナンスの第一歩、慣れてしまえば10分くらいで簡単にできます。
この記事では初心者の方でも安心してできるように、以下のことを紹介しています。
- チェーン清掃の必要性について
- 適切な清掃頻度について
- 清掃に必要な道具の紹介
- オススメのチェーンクリーナー・ルブの紹介
- 清掃方法の紹介
- チェーン消耗具合の確認方法
・チェーン清掃がなぜ必要なのか知りたい方
・清掃の方法、必要な道具が知りたい方
・オススメのチェーンケミカルが知りたい方
・適切な清掃頻度を知りたい方
チェーン清掃の必要性
チェーンはなぜ清掃をしなくてはならないのか?
それはチェーンの劣化による寿命の低下やトラブルを防止するためです。
バイクのチェーンの寿命は3年、あるいわ30000kmほどと言われています。しかしメンテナンスを怠った場合、その半分も持たないこともあり得てきます。
チェーンは地面と近い場所で駆動しており、泥で汚れたり、雨などの水分に晒されやすい環境にあります。つまり、他の部品よりも潤滑力の低下やサビの発生率が高いことになります。
決して安くないバイクのチェーン、定期的な清掃・給油をおこない最適な状態を保ち続けましょう。
どれくらいの頻度でやればいい?
- 500~1000km走行毎
- 雨天走行後
清掃はマメに行うに越したことはありません。
一般的には上記の頻度で行うことがススメられていますが、なかなか時間が取れない方は、週に1回など「自分の中で基準を決める」と良いでしょう。
因みに筆者は、1000キロごとに行うようにしています。(雨の日は乗りません)
必要な道具
オススメのチェーンルブ
数多くのチェーンルブがある中、筆者がずっと愛用しているのがヴィプロスさんの「レイキッシュ」
とにかく飛び散りにくく防汚性を追求したオイルで、ホイールなどが汚れづらいのが特徴です。
また、非常に低粘度でありチェーンルブ特有のベタつきがありません。チェーンの動作においても抵抗となりませんので、タイヤが非常にスムーズに回ってくれます。
556などは使用できません!
自転車のチェーンなどでよく使われる「556」などの一般潤滑剤は、簡単に遠心力で飛び散ってしまいますので使用できません。
バイク用のチェーンのオイルは”飛び散りにくさ”を考慮して作られていますので、必ずバイク用を購入しましょう。
オススメのチェーンクリーナー
スプレータイプが数多く出ている中、珍しい霧吹きタイプのチェーンクリーナーです。
洗浄効果が高いだけでなく、ついつい使いすぎてしまうスプレータイプに比べ、必要な量を調整しやすいのでコストパフォーマンスに優れています。
頻度の高いメンテナンスだからこそ、コスパが優れているのは大きな利点になります。
パーツクリーナーは使用できません!
チェーンクリーナーとして、ゴム製品に対応していないパーツクリーナーは使用できません。
必ず「シールチェーン対応品」を購入しましょう。
チェーンブラシ
チェーン清掃用に開発された3面同時に汚れを落とせるブラシです。
Oリングを傷つけないナイロン性などであれば、どのブラシを使っても大丈です。
メンテナンススタンド(必要な場合)
「センタースタンド」がついていない車両は必要です。
チェーンの清掃はタイヤを空転させて行いますので、センタースタンドがついていない車両は「メンテナンススタンド」などでRタイヤを浮かせる必要があります。
ローラースタンド
デイトナ バイク用 ローラースタンド 10~19インチタイヤ対応 耐荷重200kg メンテナンスローラースタンド 92760
メンテナンススタンドの代用として使用できます。
Rタイヤをローラーの上におくことで、タイヤを空転させることができます。
メンテナンススタンドの半値くらいで購入できて、スペースも取らないのでオススメです。
スイングアームスタンド
メンテナンススタンドの代用として使用できます。
スイングアームを持ち上げることでRタイヤを浮かせることができます。非常にコンパクトで安価で購入できますのでオススメです。
少し不安定さはあるもののチェーン清掃のみならば十分です。
清掃の方法
- メンテスタンドをかけて、養生をする
- 水でおおまかに汚れを落とす
- チェーンクリーナーとブラシを使用し汚れを落とす
- 水でチェーンクリーナーを洗い流し、水分を拭き取る
- チェーンルブを注油する
- 余分なチェーンルブを拭き取る
清掃のポイント
Oリングをキレイにすることを心がけよう
チェーンにはOリング(シール)が使用されています。
チェーンの清掃は「Oリングの汚れを取り、給油してあげる」のが本来の目的です。
磨くときや、チェーンルブを吹きかけるときはOリングを意識して行ってみましょう。
エンジンを動かさないこと!
エンジンをかけRタイヤを回転させた状態でチェーン清掃を行い、指を切断してしまった事例があります。
低速だろうと大変危険なので、必ず手動でタイヤを回転させ作業を行いましょう。
スタンドをかけて、養生をする
センタースタンドや各種道具を使用し、Rタイヤを空転できる状態にします。
スタンドのかけ方はこちらを参考にしてください。(外部リンク)
作業中チェーンクリーナー・ルブがホイールなどに付着すると、いらぬ汚れを増やしてしまいますので養生します。
画像ではウエスで行っていますが、段ボールなどが効果が高くオススメです。
また、チェーンの下には受け皿を用意しておきましょう。
水でおおまかに汚れを落とす
最初に水をかけて大きな汚れを洗い流します。
ホースなどの強い水流の方が効果は高いですが、霧吹きなどでも問題ありません。環境に合わせて選びましょう。
チェーンクリーナーを使用し汚れを落とす
チェーンクリーナーを全体に吹きかけ、数分放置し汚れを浮かせます。内側のOリングにかかるように意識しましょう。
チェーンブラシを使用しチェーン全体の汚れを落とします。
力を入れすぎるとOリングが傷ついてしまうので気を付けましょう。
キレイになるまでこの工程を繰り返します。
水で洗い流し、ウエスで拭き取る
水でチェーンクリーナーを洗い流します。成分が残らないようにしっかり行いましょう。
チェーンに残っている水分をウエスでしっかりと拭き取ります。
かなり汚れが取れると思いますので、ウエスのキレイな面を変えながら拭き取りましょう。
チェーンルブを注油する
チェーン全体にチェーンルブを吹きかけます。このときも内側のOリングにかかるように意識しましょう。
また、スプレーをステップなどに固定することでムラなくキレイに注油できます。
余分なチェーンルブを拭き取る
余分についてしまったチェーンルブを拭き取ります。軽くウエスをあてるだけで問題ありません。
ついでにチェーンの状態も確認しよう
”たるみ”を確認しよう
チェーンのたるみを確認し、規定の範囲を超えていたら調整しましょう。たるみは均一ではありませんので、タイヤを回転させ全体を確認しましょう。
調整方法は別記事を参考にしてください。
Oリングの欠損を確認しよう
チェーン全体を確認し、Oリングの欠損や飛び出しがないか確認します。
劣化が進んでいるチェーンはOリングがちぎれて飛び出していたり、欠損していたります。酷いようであれば交換しましょう。
遠くからみて”がたつき”を確認しよう
遠くからチェーンを眺め、コマが水平になっているか確認します。
劣化しているチェーンはOリングの硬化が進み、コマの連結部分が固着しがたつきが発生します。パッと見でわかるレベルならば交換しましょう。
定期的な交換をこころがけよう
今回はチェーンの清掃方法をご紹介させていただきました。
先の通り、チェーン清掃は定期的に行うことで寿命を大きく伸ばすことができます。バイク用のチェーンは決して安くありませんからね。
感想・質問などはTwitter(@kyosuke400)にて受け付けておりますので気楽に連絡ください♪