難易度 | 作業時間 | 予算 |
---|---|---|
中級 | 60分〜 | 3000円〜 |
立ちゴケなどでできてしまったマフラーの凹み、みなさん諦めていませんか?
それDIYで直せるかもしれませんよ。
この記事では、マフラーの凹み修理の方法をご紹介。
必要な道具や作業手順、成功させるポイントを解説しています。
また、動画でも紹介させていただいてます。ぜひチェックしてみてください。
・マフラー&チャンバーの凹みを修理したい
・修理のコツや注意点を知りたい
・凹みによる性能の変化について知りたい
マフラーの凹みによる性能への影響
結論から言うと「一般使用であれば、性能には変化がない」ことが多いです。
ですが、必ず大丈夫とも限りません。
マフラーが凹むと燃焼室から排出される燃焼ガスの流動が悪くなります。マフラーを変更すると燃調に変化が出るのと同様、凹みによる燃調の変化は起こり得ることなのです。
2stのチャンバーの凹みは要注意
マフラーではなく、2ストローク車両に装着されているチャンバーの凹みは要注意です。
上記のように、チャンバーはエンジンから排出される燃焼ガスを”もう一度燃焼室に戻す”ことでパワーを出す構造になっています。
マフラーが排気ガスの冷却、吸音を行っているのに対し、チャンバーは「エンジンの一部」と言っても過言ではありません。
チャンバーの方が凹み方次第で性能劣化を引き起こしやすく、最悪の場合焼きつくこともあります。
凹みを直す方法
凹みの直す方法はいくつか存在します。
今回は空気圧を利用し修理を行いますが、他の方法も簡単にご紹介いたします。
空気圧を利用する
マフラー内部に空気を充填し、空気圧の力で内側から凹みを修正する方法。
下記の水圧を使ったやり方よりも道具を入手しやすく、取っ付きやすいのが特徴です。
今回はこちらもやり方をご紹介します。
水圧を利用する
マフラー内部に水を充填し、水圧の力で内側から凹みを修正する方法。
強力である反面、水圧機が必要になるので取っ付きにくさが難点です。
溶接機を使用する
凹んでいる部分に引っ張り棒などを溶接し、引っ張り出して修理する方法。
他にも凹んでいる部分を切り抜いて、直したあとに溶接でくっつける方法もあります。この方法が一番修正能力が高く綺麗に直すことができます。しかし溶接機が必要になるのでお手軽とは言えません。
デントリペアを使用する
車のボディの凹みを修正するのに使用する「デントリペア」を使用し修正する方法。
しかしエキパイなどの硬くて厚みのある部分は直せないので、サイレンサーの修理に向いています。
実践!マフラーの凹み直し
- 空気が漏れないように蓋をする
- 空気を入れる(1回目)
- 修理箇所を加熱する
- 空気を入れる(2回目)
- 修理箇所に打撃を与える
使用したもの
マフラーにより種類が異なります。
全てホームセンターに揃っていますので、寸法を測定した上で用意しましょう。
バーナー
火力が不足していると十分に熱することができず、変形するまでに至りません。
アウトドア用などではなく、ホームセンターで購入できる高火力のものを使用することをオススメします。
エアバルブ
空気を入れるのに使用します。今回はタイヤ用のチューブを使用しました。
ゴム栓(オススメしません)
今回はゴム栓を使用して密閉しました。密閉は十分できたのですが、作業中に熱で溶けてしまったので別のもので代用することをオススメします。
リーズロック&ワイヤー
空気圧により栓が抜けない様にテンションをかけておくのに使用します。
2mmのワイヤーで45kgの負荷に耐えられます。汎用性が高いのでオススメです。ただし「スプリングフック」があることが条件になります。
ハンマー
ハンマーで軽い打撃を与えて凹みを修理しますので必須です。
空気が漏れないように穴を塞ぐ
マフラーの出入り口を塞ぎます。
7キロを超える空気圧をかけるので、しっかりと密封する必要があります。
私は上記の様に行いました。
色んなマフラーに対応、手軽にできるのではないかと思います。使い終わったリーズロックは汎用性が高くオススメです。
6キロ前後の空気を入れる
空気入れやコンプレッサーを使用し、6キロ前後の空気を入れます。入れる空気圧はマフラーの状態、厚みを考慮し調整しましょう。(今回は2mmほどの厚み)
修理箇所を加熱する
バーナーを使用し修理箇所付近を加熱します。凹みの外径部分を加熱するイメージで行います。
さらに空気を入れる
まだ余裕があればもう少し空気を入れましょう。今回は+2キロ入れました。
修理箇所に打撃を与える
修理箇所の外径近くを、ハンマーで小刻みに軽い打撃を与えます。
適宜空気圧の確認をしながら行いましょう。
根気よく続けるとだんだんと直っていきます。
成功させるコツは?
密閉性が重要
成功させるコツは「密閉性」にあると言っても過言ではありません。
かけられる空気圧はマフラーの厚みや状態にもよるので一概にはいえませんが、最低でも6キロ以上は必要になります。
しかし密閉性が弱いと空気が逃げてしまい空気圧を保持しておくことができません。
空気圧をキープできない状態での施工は失敗する可能性が高いので、もう一度見直してみましょう。
バーナーは火力が強いものを使おう
使用するバーナーは、ホームセンターなどで販売されている高火力のものを使いましょう。
アウトドア用などの火力が低いものでは、エキパイの厚みを熱しきれない可能性があります。熱を持たせることで変形しやすくさせていますので、こちらも重要と言えます。
凹み修理はできたのか?成功するコツは?
いかがでしたでしょうか。今回はマフラー(チャンバー)の凹みの修理方法を紹介いたしました。
成功させるコツは「密閉力」と「バーナーの火力」です。
大きな空気圧を使用しますので、密閉力が弱いと空気が逃げてしまいます。そしてバーナーの火力が低いと、十分に熱することができずにマフラーが変形しづらくなります。
他にも参考になる記事や動画がたくさんありますので、是非トライしてみてください。
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