この記事では「燃料フィルター」の役割、種類、選び方を紹介しています。
最近エンジンの調子が悪くなってきた。もしかしたそれ、ガソリン内の”不純物”が悪さしているかもしれません。旧車、放置された車両はガソリンタンク内にサビが発生し、ガソリンと共にエンジン内部へ混入しトラブルを引き起こします。
燃料フィルターを設置することで”キレイなガソリン”をエンジンへ送ることができ、エンジントラブルを未然に防ぐことができます。
・燃料フィルターを取り付けたい方
・燃料フィルターの選び方、種類、役割を知りたい
・バイクの調子が悪くなってきた
・旧車や放置車に乗っている
なぜファイルターを取り付けるの?
フューエルフィルターはガソリンを「ろ過」するための製品で、不純物を取り除きエンジントラブルを抑制する役割があります。
ガソリンタンク内のサビなどの不純物は、エンジンやキャブレターへ混入するとエンジントラブルが発生する恐れがあります。
金属で作られているガソリンタンクは時間が経つと内側に「サビ」が発生します。このサビはガソリンと共にエンジン内部へと流れていきトラブルを引き起こします。
タンク内の様子を探るには給油口から覗くことしかできませんが、あんまりサビていなそうでも奥深くではたくさんのサビが発生しているかもしれません。
エンジントラブルを未然に防ぐ!
ガソリンフィルターの最大の役割は「不純物をエンジンへ混入するのを防ぐこと」
上記の画像は、ガソリンフィルター未装着車のキャブレター内部の様子です。
ガソリンと共に細かなサビが混入し、始動不良や1気筒が死んでしまうなどのエンジントラブルを引き起こしました。非常に細かく作られているこれらの部品は、1mmのサビだろうと大きな驚異となりえるのです。
ガソリンフィルターの種類
タイプ | 備考 |
---|---|
ペーパー | ろ過能力は高いが、燃料の流動抵抗も大きい。 最もゴミをキャッチするが、燃料の流量が必要なバイクには不向き。 |
ナイロンメッシュ | ペーパータイプに比べろ過能力は落ちるが、燃料の流動性はあがる。 ペーパータイプでは流動が追い付かない車両向け。 細かい鉄粉を逃さないマグネット内臓タイプもある。 |
ナイロンメッシュ (分解式) |
性能はナイロンメッシュタイプのまま、分解して清掃を可能にしたタイプ。 金属、ガラスを使用しているので耐久性は高いが、そのぶん重量もあるため取付には注意。 |
メタルファイバー | ろ過能力、流動性どちらも中間クラスのバランスタイプ |
ステンメッシュ | ろ過能力は低いが、燃料の流動性が高い。 流動性を落とさず、多少のサビが気になる方に最適。 細かい鉄粉を逃さないマグネット内臓タイプもある。 |
ガソリンフィルターの選び方
- ガソリンホースの内径を確認する
- 必要なろ過能力、ガソリンの流動性を確認する
ガソリンホースの内径を確認する
ガソリンフィルターの適合は「ガソリンホースの内径」で決まります。ノギスなどを使用し計測しましょう。
必要なろ過能力、ガソリンの流動抵抗(流動性)を確認する
・2サイクルエンジンの車両は、ガソリン不足により焼き付きを起こす可能性があります。
・ビッグバイク、社外キャブレター装着車はガス欠症状を引き起こす可能性があります。
ガソリンフィルターは様々な種類があります。
ろ過能力が高いものは細かなゴミまでキャッチできますが、流動抵抗が高いためガス欠症状を引き起こすことがあります。「ろ過能力が高いものは、ガソリンの流動性が悪くなる」ため注意が必要です。
特に2サイクルエンジンの車両は、ガソリン不足により焼き付きを起こす可能性があります。その他、ビッグバイクや社外品のキャブレターなどのガソリンを多く求められる車両は、初めは流動抵抗の低いものから使用しましょう。
種類については、上記の「ガソリンフィルターの種類」を確認してくだい。
取り付け方法&使用上の注意点
・ガソリンホースのサイズに合ったものを使用する
・ホースクリップで固定する
・車両に必要なガソリン流量を考慮する
・熱の影響を受けない場所に設置する
ガソリンフィルターの種類や選び方を紹介してきました。
ガソリンフィルターの効果は高いですが、誤ったサイズを取り付けるとガス欠状態になりエンジンが正常に動作しなくなる恐れがあります。しっかり確認した上で選択しましょう。