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エンジン始動しない!それセルモーターのせいかも?修理・点検の方法を徹底解説

難易度 作業時間 予算
中級 60分〜 2,000円〜

バッテリーが新品でセルが動いているにもかかわらず一向にエンジン始動の気配がない、それセルモーターの故障が原因かもしれません。

エンジン始動にバッテリーが必要な理由こそ、このセルモーターを動作させるためです。つまり、いくらバッテリーを新品にしたところで、セルモーターが正常に動作しなければエンジン始動は不可能です。

そしてこのセルモーターには消耗品が使われており定期的な交換が必要です。
この記事ではセルモーターの交換・修理の方法をメインに、セルモーターの役割やどうして交換が必要なのかを解説しています。

こんな方にオススメの記事

・セルモーターの修理をしたい

・セルのかかりが悪い

・セルモーターの交換費用が知りたい

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セルモーターの基礎知識

セルモーターってなに

セルモーターの役割とは?

セルモーターは、エンジンを始動させるための部品です。

動作中のエンジンは前工程の惰性の力を利用しています。
しかし停止している状態では惰性力が発生しませんので、何かしらの方法でエンジンを動かし始めてあげる必要があります。

セルモーターの役割は、エンジンを強制的に動かし、始動のキッカケを与えるための部品です。

寿命はどれくらい?

セルモーターの寿命は、期間で言うと3~5年、走行距離なら10万キロほどと言われています。

しかし”セルの使用頻度”に依存するため、個人差が大きくでる部品です。
以下(l)で紹介してる症状が現れて来たら、交換を検討してみましょう。

故障するとどうなるの?

セルモーターが動かない・回らない

バッテリー電圧が弱く、セルモーターを動かすことができない可能性が高いです。
電圧も正常の場合は、ヒューズやショートが起きている可能性もあります。

電装系で問題が無い場合は、セルモーターの故障になりますので交換・修理が必要になります。

セルモーターが空回りする

セルモーターの内部の部品が消耗していたり、バッテリー電圧が弱いと現れる症状です。
他には、ワンウェイクラッチなどが原因で空回りすることもあります。

セルモーターから異音がする

「ガリガリ」のような金属音がする場合は、中の部品が壊れている可能性があります。
「ジジジ」のような音がする場合は、バッテリーの電圧不足や、配線などの電装系の異常である可能性があります

交換費用はどれくらい?

交換 O/H
部品代 41,200 2,400
工賃 9,900 13,750
総額 51,100 16,150

ASSY交換とオーバーホール(O/H)では、修理費用が上記のように異なります。

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なぜ、交換やオーバーホールが必要なのか

なぜ修理が必要か

モーターに電気を流すための「給電ブラシ」が摩耗するため、定期的な交換やオーバーホールが必要になります。

ブラシは、セルを使用する度に回転するモーターと接触し削れていきます。
給電ブラシがモーターと接触できなくなるまで摩耗すると、セルモーターは寿命を迎えたことになります。

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オーバーホールに必要なもの

純正部品

必要部品

4 給電ブラシ
5 給電ブラシ
8 スプリング
10 ガスケット
11 Oリング
16 Oリング

必要部品は上記の通り。給電ブラシとOリングなどの消耗品が必要です。

エレクトリッククリーナー

ブラシの削れ粉など、内部の洗浄に使用します。電子部品ですので専用のケミカルを使いましょう。

真鍮ブラシ

高儀 TAKAGI 真鍮ブラシ 3行

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セルモーターの中身は、給電ブラシの削れ粉でとても汚れています。真鍮ブラシはなら、部品に傷が入りづらく効果的に落とすことができます。

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オーバーホール作業手順

  1. セルモーターを分解する
  2. 給電ブラシを外す
  3. 内部を清掃する
  4. 新品の部品に交換する
  5. 逆手順で組んでいく

今回は「アクロス(スズキ)」のセルモーターをモデルに作業を進めていきます。

セルモーターを外す工程は車両ごとに異なりますので、適宜確認してください。

また動画でも、作業工程を紹介していますので確認してみてください。
【動画・準備中】

セルモーターを分解する

固定ボルトを外す

固定ボルトを外す

本体の2本のボルトを外し分解します。

シャフトなどを取り外す

分解する1

分解する2

シャフトや中間の筒は引っ張ることで抜くことができますが、強力な磁石が使われており少し力が必要です。
ワッシャーなど”どの順番で入っていたか”、必ず覚えておきましょう。

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給電ブラシを外す

ブラシを取り外す

交換する給電ブラシを外します。+のビスを外すだけで取り外し可能です。

給電ブラシの点検をする

ブラシ点検

古い給電ブラシの点検を行います。
新品は7.2mm、使用限度は3.5mmです。

今回のセルモーターは全く摩耗していませんね。

内部を清掃する

内部洗浄

ブラシの削れ粉などで内部が汚れていますので、「エレクトロニッククリーナー」を使用して洗浄していきます。

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新品の部品に交換する

新品に交換する

用意した新品の部品に交換していきます。
今回は給電ブラシ、スプリング、Oリングを交換しています。

タイラップで固定

給電ブラシはが外れてしまう場合は、クリップやタイラップなどを使用して対処しましょう。

逆手順で組んでいく

組んでいく

外した時と逆手順で組み込んでいきます。
強力な磁石が使われていますので、手を挟んだりしないように気をつけましょう。

最後にシャフト回してみて、無事に回転すれば作業完了です。

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まとめ

今回は、セルモーターのオーバーホールを紹介しました。

新品は非常に高価であり、作業難度もそこまで高くないので、一度オーバーホールにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

今回の作業は動画でも紹介しておりますので、合わせてそちらも参考にしてみてください。

感想・質問などはTwitter(@kyosuke400)にて受け付けておりますので気楽に連絡ください♪

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